「カモのネギには毒がある 加茂教授の人間経済学講義/甲斐谷忍」
このブログでは読んだビジネス書や小説、マンガの感想を備忘録も兼ねてオススメしていきます☆
皆さんが読みたいと思えるきっかけになれば嬉しいです☆
今回は集英社出版、甲斐谷忍さんの「 カモのネギには毒がある 加茂教授の人間経済学講義 」です☆
「カモのネギには毒がある 加茂教授の人間経済学講義」のラベル
ジャンル
マンガ、大学生、経済学、詐欺
発行年月日
初版:2022年4月24日
「カモのネギには毒がある 加茂教授の人間経済学講義」のパワーワード
「カモのネギには毒がある 加茂教授の人間経済学講義」の内容
あらすじ紹介
特別講義-「カモリズム経済学」とは-
橋の上で黄昏ている名取三咲にとあるホームレスが話しかけてきます。
三咲はつい実家の旅館がコロナ禍で苦しんでいるため、大学を辞める決意をしていることを打ち明けます。
するとホームレスは大学を辞める前に加茂教授の講義を受けに教授室に行けと進言します。
しかし、加茂教授とは天才経済学者として有名であると同時に変人としても知られており、講義はほぼ休講。加茂教授に会えるわけがないと半ば諦めながら教授室に行くと、そこにはホームレスだった男、加茂洋平がいました。
そこで三咲は加茂から特別講義を受けます。経済という言葉は「経世済民」という言葉を縮めたもの、 そして経済学は何たるかを教わります。
「経済学はカネを考える学問じゃない人を考える学問だ」
加茂が名付けた、「カモリズム社会」(=カモを見つけ育てそこからカネをむしりとる)の一例として、仮想通貨の話を聞いて納得する三咲。
そしてカモられている三咲の両親のもとに向かいます。
三咲の両親は無認可共済を使った、ポンジスキームによって4000万円を騙し取られた様子。
怒った三咲はさっそくお金を取り返しに向かうもけんもほろろに追い返されます。
すると、加茂教授は実地研究と称して翌日に5億円を持ってカモられに行きます!?
無事三咲の一件が解決し、三咲がお礼に訪れるも加茂教授は今日も不在。大学院生の高瀬さんによると今日も信念を胸に実地研究(ペテン師退治)に出ているよう。
「ペテン師を打ち負かしてこそ自分の研究は本物なんだ ネギに時々強烈な毒が入ってたらカモを狙う人なんていなくなるのに」
第1講義-異時点間の選択-
加茂教授からの課題は『「年利100%でもいいから10万円借りたい」って人に会ってみよう』。
この課題に受講生は非難轟々。ただの嫌がらせと言われてしまい、三咲も不安になります。
そんな中、偶然実家の隣に住んでいたお姉さん、円山ほのかに出会います。
するとほのかから「10万貸してもらえない?来月11万にして返すから」と言われます。
加茂教授によると、これは「異時点間の選択」と呼ばれるもの。
人間は「今の快楽」と「ずっとあとの快楽」なら「今の快楽」をはるかに価値があると感じてしまう。
三咲がほのかに電話をしてみると、お金の話は解決したとのこと。高瀬がなにやらヤバイ気配を感じて話を聞きだしてみると、ほのかは「ひととき融資」に手を出したようで。
この状況に加茂教授が立ち上がり、一肌脱ぎます。
…とはならず、三咲にはひととき融資の相手、ザクレブと対峙してあるミッションが下されます!
三咲は無事にミッションをクリアできるのか!
第2講義-アンカリング効果-
加茂教授からの今日の課題は『自分の名前にいくらの値がつくか調べてみよう!!』。
学生からは苦情の嵐。
それを聞いた加茂教授は「思い込みを疑うのが行動経済学の最初の一歩なのに」と嘆きます。
そして三咲は前話のザクレブが残した紙が意味するものが分からずじまい。どうやら「アンカリング効果」にとらわれているようです。
次の実地研究のターゲットはNPO団体「シングルマザーを救う会」。シングルマザーにお弁当の無料配布を行っているよう。そこで三人はシングルマザーのフリをして近づきます!
お弁当受け取り前にアンケートに記入します。
すると、NPO職員が「生活福祉資金貸付制度」の代行申請について紹介します。
しかし、その実は不正受給に名義貸しに使われる模様。
記入した個人情報がどこに向かうのか探るため、アンケートに張り付けた発信器の行方を辿ってみると、予想通り名簿屋のもとへ。
そして、さらには北台と豊坂という2人の官僚のもとへも運ばれていました。
加茂教授はさらなる実地研究を通して官僚の狙いを突き止めました!
その方法は「雇用調整助成金」の不正受給。
シングルマザーから得た個人情報を使って騙し取っていたのです。そんな悪者を加茂教授が野放しにしておくはずもなくー。
「カモリズム理論ではそういうあいつらこそがカモだからね」
第3講義-利用可能性ヒューリスティック-
悪徳官僚をやっつけるべく、加茂・高瀬・三咲の3人はクラブのホステスと客になりすまします!
仲良くなるきっかけにしたのは「事業再構築補助金」。
加茂教授の数ある法人を使って補助金を申請することでエサをまき、北台と豊坂に近づきます。
翌朝の講義はいつも通り欠席。そこに現れた男性は課題から「利用可能性ヒューリスティック」を見出します。
北台と豊坂は加茂に習って事業再構築補助金の申請をした模様。
しかし彼らは雇用調整助成金の時と同様に不正を働きます。
まんまと大金を手に入れた気でいたのもつかの間、なんと彼らのすべての銀行口座が凍結してしまいます。
加茂ネギの毒はさらに強くなります。
第4講義-「ヒューリスティック」実証-
北台と豊坂は約半分の口座が凍結され途方に暮れます。
凍結解除に動くかすっぱりと諦めるか、どちらを選択するか悩んでいるところに加茂から電話がかかってきます。
そこで思いついた第三の選択肢はなんと加茂に法人を売りつけるというものでー。
加茂にまんまと法人を売りつけることに成功し、豪遊する北台と豊坂。しかし口座はまたも凍結されることに。
困惑する2人のもとへ加茂教授が訪れこう言い放ちます!
「それってお前らの本質が「官僚」ではなく「悪党」だと自ら証明したって事なんだよ」
気になった方はぜひお手に取ってみてください☆
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